2010年6月17日

オリンピック松明のいたずら

 セントジョンズ大学の九人の生徒は、オリンピック松明に対して講議しおうと計画した。理由は、オリンピック松明の伝統は、一九三六年のドイツオリンピックのため、ナチスが樹立したからである。計画は、白い半ズボンと白いTシャーツを着て、偽者の松明を持っている生徒をパレードに忍び込ませるというものだった。
 偽者の松明は、銀色に塗られたテーブルの足と、空缶から作られた。空缶は、テーブルの足の上に釘付けにした。前に義務兵役で生徒が使ったパンツは、灯油につけられ、空缶に入れられて、火をつけられた。
 本物の松明はシドニー市へ運び、シドニー市長にあげる予定だった。しかし、本物を運ぶ人が来ないうちに偽者の松明を運んでいる生徒がパレードに入り込んだ。群衆は、いたずらだと思い警察さえ最初は笑っていた。
 その生徒が、精力的に腕を振ったため、松明につけていたパンツが落ちた。パニックにりその生徒は、急いで逃げていってしまった。グラウトンという生徒は、大急ぎでパンツを拾いながら、ラーキンという生徒に、「 松明を拾って」と言った。ラーキンが松明を持つと、グラウトンは彼の尻を蹴飛ばして、「 走れ!」と言った。

 ラーキンは、シドニー市役所まで走った。そこで、待っていた警察は、ラーキンが本物を運ぶ人かと思って、ラーキンが市長のヒルズに松明を渡すまで守ってくれた。
 市長のヒルズは、松明が偽者と気づかずに、スピーチを始めた。ヒルズがスピーチをしている間に、ラーキンはこそこそ逃げ出した。スピーチ中、誰かがヒルズの耳元で「 松明が偽物」とひそひそ言った。ヒルズは、ラーキンを目で探したが、彼はもう大勢の間をすり抜けて逃げ去っていた。
 松明が偽物とわかると大勢の人たちは、手に負えなくなった。本物を運ぶ人と本物の松明が着いたのに、大勢の人たちはまだ怒っていた。市長のヒルズは、大勢の人たちをなだめなければならなかった。次の運ぶ人が着いた時、軍のトラックは、彼のために大勢の人たちをかき分けて通り道を作った。
 ラーキンは、大学に戻り同級生たちに拍手で迎えられた。彼は、大学卒業後、獣医になった。
 偽者の松明は、オリンピックのボランティアが記念品として持ち帰ったが、彼は家を掃除している間にその松明をなくしてしまったという。